ハウスメーカーを回って資金計画などの話をしている時に【つなぎ融資】と言う言葉が使われます。つなぎ融資ってなに?という方が多くいるので、その意味を見て行きましょう。

つなぎ融資とは

家を買う場合に住宅ローンを利用すると思います。住宅ローンを利用しない方はそもそもつなぎ融資も存在しません。

お金が必要な時に、お金を融資してくれる制度。

住宅ローンには、先にお金が降りてくる銀行 と そうでない銀行とに分かれます。

今回のつなぎ融資は後者にあたる、先にお金が降りてこない銀行で使われることになります。

これを理解するには、住宅の支払いを学ぶ必要があります。

住宅の契約から引渡しまでのスケジュール(新築戸建て自由設計)

通常、ハウスメーカーを決定して詳細な図面を作成していきます。その後その図面を元に家を建てていき、引渡しを受けるのです。

このスケジュールの中で、お金が発生するタイミングが数回現れます。

  1. 契約時(契約金)
  2. 着工時(着手金)
  3. 上棟時(中間金)や(上棟金)
  4. 完工時(最終金)

多くの方が、契約金は手持ちの自己資金にて対応すると思いますが、着手金・中間金(上棟金)・最終金は請負金額の1/3程度になることから住宅ローンを利用することとなります。

3000万円のつなぎ融資を利用した場合の金利

  • 着工金:1000万円 (例えば6ヶ月間)
  • 中間金:1000万円 (例えば3ヶ月間)
  • 最終金:1000万円 (例えば1ヶ月間)

このような形ですね。

住宅ローンでつなぎ融資を利用しなくてはいけない銀行では、完工した後に所有権移転登記(買った人に所有権が移ること)と同時に3000万円の融資を実行し、同時に抵当権設定も行ないます。

しかし、住宅メーカーとしては家が作られる段階で資材を購入していますし、人件費等もかかっています。

なので出来上がった後に資金を貰うのではなく、途中で貰いたいわけですね。(一般的)

このような場合に・・・

着工金1000万円を途中で支払いましょう。それを【つなぎ融資】と言います。

中間金・最終金も同じ考えですね。

最終的に3000万円が実行されてから住宅ローンが開始するのですが、それまで借りていた【つなぎ融資】1000万円・1000万円・1000万円にはそれぞれつなぎ融資金利が発生します。

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着手金1000万円を6ヶ月間つないだ場合、つなぎ金利(金融機関による)2.5%だとすると、125,000円の金利が発生します。

中間金1000万円を3ヶ月間つないだ場合、62,500円の金利が発生し、

最終金も3000万円実行まで1ヶ月間1000万円をつないだとすると12,500円の金利が発生します。

3000万円を1000万円づつ、6ヶ月・3ヶ月・1ヶ月とつないだ合計つなぎ融資利息は20万円となります。

融資を融資で借りるという、中々理解が難しいこの制度、結構費用がかかります。

つなぎ融資にメリットを感じるシチュエーションは

つなぎ融資を利用すると上記にあるように大きな利息を払うことになります。

しかし、先に実行するタイプの銀行を利用して生活費が圧迫するようであると家づくりも楽しめたモノじゃありません。

メリットのあるケース 2重支払いを避ける

賃貸アパートやマンションに住んでいる場合、家が出来上がる前に住宅ローンが開始されてしまうと毎月の生活が厳しくなってきます。

家賃+住宅ローンを抱えるのですから当たり前ですね。

そんな時に使えるのが【つなぎ融資】になるのです。

家賃は新しい家に引っ越すまでで、引っ越してからは住宅ローンと切り替えが出来ます。

自己資金に余裕がある方は、家が出来上がる前に融資実行をしてくれる銀行を利用するとこのような利息が発生することがなくなります。

支払い開始日の据え置き制度

※金融機関によっては、先に実行してくれる所でも【据え置き】という制度を持っているところもあります。

これは、支払い開始を融資実行からすぐに、ではなく3ヶ月あとから支払い開始とか4ヶ月後から支払い開始に出来るというもの。

しかし、実際には金利分を支払い、元金を後回しにするという形が多いのです。

住宅金融支援機構の【フラット35】はつなぎ融資必須のローン!

国が取り扱っている住宅ローンといえば【フラット35】でしょう。

テレビCMなどでも流れているので知っている方も多くいるのではないでしょうか。

実はこのフラット35は、家が出来上がった後に融資金消契約をおこない実行と言うながれになります。

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すると、必然的に【つなぎ融資】が必要になるのです。

 

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