高気密・高断熱住宅に住むことを考え・調べ、実際に住んでみた結果

アレルギーなどの原因は、住環境が深く関わっていることが分かっている。

アレルギーを引き起こす物質(アレルゲン)に日々接していることが病状を長引かせることにつながっている。

日本では現在6000万人以上、2人に1人が何らかのアレルギーと付き合っており毎年増え続けているといわれている。

食事や薬物などいろいろな対策を施していながら、なかなか改善されないと言う方は多く居るでしょう。

そんな方またはそんな方を身内に抱えている方は是非、このまま読み続けて欲しい。

 

アレルギー物質の代表格『ハウスダスト』を徹底検証!

言わずと知れた、ハウスダスト!

ハウスダストは住環境に関するものが多くを占めているのはご存知の通り

『ダニ』『ダニ死骸』『糞』『カビ』『ペットのフケ』『垢』『ホコリ』

この中でも、アレルギー原因の一番は『ダニ』に起因するもの。

 

まずは敵を知ること。『ダニ』について調べてみた

ダニの発生:じめじめした梅雨時期の家で湿度が60%を超えるときがもっとも活発になる。

9月10月はアレルギー症状が出やすい時期。

湿度の高い6月7月8月を繁殖期として増え続けてきたダニの糞や死骸がハウスダストとなり

布団や枕・カーペット・たたみ・部屋の隅などにアレルゲンとして悪さをする。

寿命 :  2~3ヶ月ほど

繁殖 :  1匹が産む卵は100個以上

室内温度 :20℃~30℃  人が快適と思う25℃はダニにとっても快適空間

室内湿度 :60%~80%  75%前後が繁殖に適しているといわれている

栄養分:  髪の毛やフケ 人やペットの垢など汚れがあるところ

性質 :  夜行性

耐性 :  65度以上で死滅

布団などを太陽光に当てると効果があると、メディアや情報誌で報じられているが

65℃以上でないと死滅しないダニにそのまま干しただけでは効果がうすい。

枕などを日光に当てる場合は、黒いごみ袋などに入れ太陽の熱を十分に利用しないと意味が無いだろう。

 

どんな生物でもす住みやすい環境と住み難い環境とに分かれる。

人で言えば空気があるところじゃないと生きていけないし、温度や湿度が高すぎても、低すぎても生活はしづらい。

そう考えると、ダニが住みづらい環境を作り出すことができればおのずとダニは退散していくことが分かる。

 

ゴキブリを家から追い出す方法にもあるように、

ダニにとって居ずらい環境を作ることで延々と捕獲する迷路に迷い込まなくて済む。

 

ダニの住みづらい環境について知る

ダニにも種類が多く居るが、家で人に悪さをするダニは3種類くらいに絞られる。『ツメヒョウダニ』 『コナダニ』 『チリダニ』室内温度は20℃~30℃と、人にとっても快適な環境がダニも同じ、室内湿度は60%~80%と、人にとっては高いと感じる湿度がダニには好みになる湿度です。

家に人が生活する限り、ダニの好物、髪の毛やフケ・垢はどうしても避けることはできないですね。最近有名な強力な掃除機であっても取りきれず、結局のところアレルギー患者が減るようなところまでは行きません。そうなるとダニ自体を発生させない空間をつくり、そこで人が生活するようにすればいいのです。

温度25℃・湿度75%・汚れた部屋・ダニの好む場所 の4要素を作ってはいけないのですが全てをなくすことは難しいと思います。

しかし、どれかひとつが欠ければ大きく繁殖を減らすことができるんです。

ダニの繁殖を促進する4つの要素

1.温度25℃ これは人にとっても快適な温度のため削れない

2.湿度75% 人にとっては不快指数が高いので できれば下げたいところ

3.汚れた部屋 生活すれば汚れるので回避不可

4.好む場所 これも布団やカーペットなどなので回避不可

解決できる要素は、2の『湿度調整』にある

人にとって、乾燥は敵でもあるが湿度40%~50%は快適な空間ですね。しかしダニにとっては、湿度が50%以下になると動きが鈍くなり、47%で動けなくなる。この湿度47%が続くと、ダニは人で言う脱水症状になり干からびてしまうんです。ということは、この環境を作り出せればダニは死滅してくれることになる為、繁殖して増えることもない。万が一、外から同伴してきても家の中では生きることができない為元を断つことができる。

 

住宅の湿度調整はどうしたらできるのか

冒頭にも書きましたが、私の家は高気密・高断熱の住宅を調べて建てました。こういった住宅は、省エネルギー性もさることながら、人にとって快適な空間をコントロールできる点がすばらしいんです。隙間だらけの家でいくら湿度コントロールをしようと思っても、外気が進入して除湿機能がうまく働かない。高性能なエアコンでもです。結局電気代の無駄遣いになるだけ。

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1・高気密な住宅にする

高気密な住宅の基準は、気密測定という機械で測ることが可能。気密測定をしながら、大きな隙間があるところは手をかざせばスースーするので分かります。家の中で大きな気密ロスをする箇所が、いわずとしれた『窓』です。

開け閉めをするので、当然多少の隙間があることはしょうがないのですが、気密性の高い窓もあるのでチョイスすることをおススメします。少し高い買い物になるかも知れないませんが、隙間がなくなることで光熱費の削減にも効果を発揮するので長い目で見ると、決して高い買い物にはならないんです。(光熱費等の削減については、ライフタイムコストという考え方がはやりだしています。)しかも、喘息で苦しむお子さんや、人の医療費が削れるし健康に暮らせるという考え方もできるんです。

つい最近まで、国の基準で気密数値=C値という基準がありました。この数値を0”に近づけることが、高気密に近づくことになります。しかし、なにを思ったのか、気密値はある程度浸透したとの見方をして基準からはずしたのです。しかし現実は、普及率が数パーセントという現実なんです。多くの建築家の方々がおっしゃっている、家の気密性は重要だ!という記事を良く見かけます。

 

 

2.換気システムを考える

いくら高気密住宅といっても、空気の出し入れができていないような住宅では元も子もない。窓を開ければ湿気や汚れた空気を入れることになるので、高性能な換気システムを検討する必要がある。第1種換気システム全熱交換タイプがおススメ。吸気と排気を機械で行う方式で90%の熱の交換ができるものもあります。

湿度交換もできるものを選ぶと、除湿にかかる電気代を少なくすることにもつながり、ほとんどのものにフィルターが備わっていて、花粉などの有害物質の進入をある程度防いでくれ、花粉99.9%カットなどもあります。最近では、PM2.5カットというフィルターも存在します。

 

3.建築基準法改正されたときに、24時間換気システムの設置が必要となった

1時間に換気回数0.5回 2時間に1回は家の空気を入れ替えられる性能の換気システムを取り入れるということ。しかし、現実では2時間に1回の空気の入れ替えができていないようなシステムがほとんど。いくら性能が良くても、気密がよくなければ計画的な換気などはできない。

 

穴の開いたストローを思い浮かべてみれば分かる。穴や亀裂が入ったストローでは、吸った分だけ口に入ってこない状態になる。あの状態が、家の気密(隙間がある)が無い住宅では換気システムが正常に働かないということと同じ。

 

まとめ

高気密な住宅に、高性能な換気システムを取り入れることで湿度管理が容易に行えるようになる。実際に私の家でも、24時間常に湿度を40%から50%にキープできている。なので、私はこの家に越してきてからは『ダニ』とは無縁の生活に変わった。昔住んでいた家やアパートでは、妻がダニに刺されまくり見るに耐えない肌となっていたが今では全くキレイに治っている。

しかし、アレルギー患者がいまだ増え続けている現代には、本当の意味での高気密高断熱住宅がほとんど無いことを立証してしまっている。それは、日本の住宅基準が世界の国から比べると大人と子供の差くらいあるから。『日本の高気密高断熱基準を超えている住宅です』と、住宅メーカーからの言葉を鵜呑みにせず数字で比べる見方をしてもらいたい。基準を少しだけ上回っているだけの数字の家は、ほぼ意味が無いし、換気システムがうまく機能していない家は隙間だらけの家よりも、危険性が高くなることすらある。

こんなことだから、なんちゃって高気密高断熱住宅を批判する専門家が後を絶たない。20年30年後でも、基準を抜かれていない住宅を今から選ぶことが健康で長く安心できる家となり、ぜん息等のアレルゲンをなくしてくれることにつながっている。

 

アレルゲンを一生追いかけて生きていくサイクル

ダニ発生!→繁殖→糞撒き散らす→季節が終わり死滅→アレルゲンによりぜん息などのさまざまな病気に

これを毎年繰り返していく

 

アレルゲンを絶つ方法

ダニが住めない環境を作る→繁殖できない→生きることができない→アレルゲンが無い環境→病気にかからない

 

気密性を表す指標  C値 少し前に撤廃されてしまったが、温暖地域などの基準は2.0になっていた。これは世界各国から見ると笑ってしまう数値となり、目指す数値は1.0を切ることを目指してほしい。

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私の家はC値=0.6  気密測定をした結果 誰でも気密を計ることはできる。気密測定をしたくないというメーカーは自信が無いメーカーになるので頼まないほうが無難かもしれない。一生付き合う家を考えるときに、是非数字で選んで欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

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