快適な生活を送る為に、色々と迷って住宅メーカーを探すことと思います。そんな中で住宅メーカーを探す段階で何に重点を置いて決めていきますか?
今回はそんな中で【窓】について深く知っていこうと思います。
冷暖房に限っての快適性をあげようと思えば、窓なしで性能の高い断熱材を隙間なく詰め込んだ壁と床そして天井を作り上げれば少しのエネルギー(電気・ガス・灯油)で済むでしょう。
しかし、窓のない閉鎖的な空間に人が住むのは至難の業。どうしても【窓】が必要になります。
冷暖房時の快適性に限っては窓がエネルギー損失の1番の要因にもなっているんです。
暑い夏の窓からの熱の影響は約7割!が窓から入る。
寒い冬の窓から温められた熱の約5割!が窓から逃げる。
例えば、寒い冬の窓から温められた熱の約5割が窓から逃げるということは、1万円かけて温めた空気を5千円分捨てていることと同じで、5千円分の効果しか得ることが出来ないという考え方になります。
これらの熱の出入りを最小限に食い止めれば、エネルギーの損失を出費を減らすことができます。
壁に近い高い性能で窓を作れば問題は減る
壁のように熱の出入りを遮るもしくは留める性能が窓にもあります。
まずは窓がどのような構成になっているのかを見て行きましょう。
- 窓枠(アルミサッシ・アルミ樹脂複合サッシ・樹脂サッシ・木製サッシ)
- ガラス 単一(1枚)ペア(2枚)トリプル(3枚)それ以上
- 中空層(空気層・ドライエアー・アルゴンガス・クリプトンガス)
- スペーサー(アルミ製・樹脂製・木製)
- Low-Eガラス(Low-E付・なし)
日本の窓性能のトップはLIXIL(リクシル)がつくる LEGARIS(レガリス)
窓にも性能表示があり、それを熱貫流率(U値)で表します。
LIXILレガリスの熱貫流率(U値)は【0.55W/(㎡・K)】
熱貫流率(U値)とは、熱の伝えやすさを表した値
面積1㎡あたり1時間にどのくらい(キロカロリー)の熱が通るのかを表す
この数値が小さければ小さいほど熱を通しにくくなります
このLIXILのレガリスはサッシ枠が樹脂で出来ており、住宅業界でペアガラスが主流となっている現代で5層のガラスを採用しています。
ガラスの中空層にはクリプトンガスを採用しており熱伝導を更に抑えています。
ペアガラス以上の中空層に入る気体の種類と熱伝導率
ペアやトリプルや5層の中空層に入る気体は、大きく3つに分かれます。
クリプトンガス・アルゴンガス・ドライエアー
- クリプトンガス U値 0.009W/(㎡・K)
- アルゴンガス U値 0.016W/(㎡・K)
- ドライエアー U値 0.024W/(㎡・K)
やはりこれらの数値は小さければ小さいほど熱を通しにくくなりますのでクリプトンガスが優勢になります。
ガラスとガラスの間に入るスペーサーもアルミ製と樹脂製に分かれます。
アルミと樹脂の熱伝導率の違いが1/1000となるのは有名ですね、樹脂製にすることで性能がアップします。
最新のテクノロジーを組み込んだこのレガリスを住宅に取り込むには、相当な費用アップが考えられるでしょう。
しかし窓でありながら、熱貫流率U値=0.55を叩き出すこのレガリスはこの上ない快適性をもたらすことは間違いないでしょう。
採用したいなと思った方は、窓サイズが充実しているか、も確認のうえ検討ください。
サッシメーカーの窓性能の違い!
LIXIL
商品名 | 熱貫流率 | サッシ枠 | ガラス構成 | 中間層 | ガラス | スペーサー |
レガリス | 0.55 | 樹脂製 | 5層 | クリプトンガス | Low-E | 樹脂製 |
エルスターX | 0.79 | 樹脂製 | トリプル | クリプトンガス | Low-E | 樹脂製 |
エルスターX | 0.91 | 樹脂製 | トリプル | アルゴンガス | Low-E | 樹脂製 |
YKK AP
商品名 | 熱貫流率 | サッシ枠 | ガラス構成 | 中間層 | ガラス | スペーサー |
APW430 | 0.91 | 樹脂製 | トリプル | アルゴンガス | Low-E | 樹脂製 |
APW330 | 1.48 | 樹脂製 | ペア | アルゴンガス | Low-E | 樹脂製 |
APW330 | 1.67 | 樹脂製 | ペア | 空気層 | Low-E | アルミ製 |
三協館山(三協アルミ)
商品名 | 熱貫流率 | サッシ枠 | ガラス構成 | 中間層 | ガラス | スペーサー |
トリプルスマージュ | 0.86 | 樹脂製 | トリプル | アルゴンガス | Low-E | 樹脂製 |
スマージュ | 1.40 | 樹脂製 | ペア | アルゴンガス | Low-E | 樹脂製 |
一条工務店(オリジナル樹脂サッシ) サッシメーカーではなく住宅メーカー独自開発品
展示場に行くと貰えるパンフレットの中に【防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ】を紹介するパンフレットがあったので記載してみます。
平成26年度 省エネ大賞受賞していますね。
商品名 | 熱貫流率 | サッシ枠 | ガラス構成 | 中間層 | ガラス | スペーサー |
防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ(標準仕様) | 0.80 | 樹脂製 | 合わせガラス付きトリプル | 樹脂製 | Low-E | 樹脂製 |
商品タイプ(i-smartとi-cube)にはハニカムシェードと言う断熱シェードが標準採用されており、防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシと組み合わせる(ハニカムシェードを降ろした状態)と熱貫流率が更にアップして【0.60W/(㎡・K)】※開き窓)になるという。
まとめ
熱貫流率のみでランキングをつけてみました。
ランキング | メーカー | 商品名 | 熱貫流率 |
1 | LIXIL | レガリス | 0.55 |
2 | LIXIL | エルスターX クリ | 0.79 |
3 | 一条 | ツイントリプル | 0.80※ |
4 | 三協館山 | トリプルスマージュ | 0.86 |
5 | LIXIL | エルスターX アル | 0.91 |
5 | YKK AP | APW430 | 0.91 |
7 | 三協館山 | スマージュ | 1.40 |
8 | YKK AP | APW330 | 1.48 |
9 | YKK AP | APW330 | 1.67 |
家全体でみると窓だけが高性能では意味も浅くなってきてしまいます。費用対効果を検討して取り入れる窓を選びたいですね。
今回調査した、窓は全て樹脂枠を採用した窓になります。
まだまだ、アルミサッシもしくはアルミと樹脂の複合サッシを採用しているメーカーも存在します。
世界に右にならえではありませんが、窓の高性能化で得られるメリットは光熱費のみではなく健康や住宅寿命にも密接にかかわってくるのです。
日本の住宅 ”窓” 事情がいかに世界から遅れを取っているかを次回ご紹介します。
各ハウスメーカーの住宅性能を一気に知る方法!
最新の住宅性能は、各メーカーのテクノロジーガイド等に記載がされています。
窓の性能も、家の性能に大きく左右するので、テクノロジーガイドに記載されているんです。
テクノロジーガイドは、最新性能を紹介する場ともなっていますが、メーカーの「性能の優劣」を数字として可視化してしまうという点で、劣勢に立たされているメーカーはあまり重要視したくない点かもしれません。
しかし、2020年省エネ義務化を控えた今、消費者としては是非とも知りたい所です。
各メーカーのテクノロジーガイド(メーカーにより呼び名は違う)は、資料請求で一気に揃えてしまうのが賢い方法です。
そして、この資料請求の後の、各メーカーの動き方も住宅選びの基準にしてみてはいかがでしょうか。
メーカーが取ってくる連絡の手段は、訪問、電話、メール、ダイレクトメールのいづれかです。
しっかりとしたメーカーであれば、資料を郵送した後、届いたころを見計らい電話確認が入ります。
「資料請求ありがとうございます。資料はご覧いただけましたか?」
こんな会話が一般的です。
あなたは、
「比較検討させていただきます」
とお答えすれば、問題ありません。
また、ハウスメーカーからのメールとダイレクトメールは、情報を貰うための手段でもあるので、バンバン貰うようにしています。
住宅メーカーとしても、メールはイベントなどのお誘いに活用してきますし、国の政策などで、補助金や税金優遇などの情報は、メーカーの作ったしっかりとした資料としてダイレクトメールが貰えます。
資料請求の方法は簡単
こちらの持ち家計画のバナーをクリックします。
①クリックした後、現れた画面にしたがい、3つのステップをこなします。
- STEP1.土地について
- STEP2.建築予定の都道府県
- STEP3.建築予定の市区群
②続いて、「ハウスメーカー・工務店を探す」をクリック
すると、建築地に合った資料請求できるハウスメーカーや工務店が自動で絞り込まれます。
欲しくないメーカーや工務店がある場合は、資料請求の✅を外していきましょう。
それが終わったら、下までスクロールします。
すると、「次へすすむ」が現れるのでクリックします。
③画面は変わり、お客様情報の入力画面になりますので、届けてほしい「あなたの情報」を入力して
「次へすすむ」をクリックして、内容を確認します。
内容があっていれば、送信して終了です。
簡単ですね。
これで、各ハウスメーカーや工務店に足を運んで、その都度住所氏名電話番号を書かされる心配はありません。
約1週間の間に、各ハウスメーカーや工務店から資料が届きます。
間違いのない家づくりの始まりは、ここから始まります。
右も左もわからないまま、住宅展示場へ足を運んでも、事前知識がないと、話についていけません。
まずは、下記から資料請求をしてみてください。
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