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さて、第1章の住宅性能の違いによる保険料の違いはご理解いただけましたでしょうか。

再度確認するには下記に戻ってください。

住宅価格何が違うの?!高い家と安い家の見極めポイントを2回に分けて解説!【保存版1】

3000万円の家と3300万円の住宅の価格差に潜んでいる住宅性能の違い2回目は、前回と同じご夫婦の例で行きます。

違いは下記の2つ

  • 保険料 (自然災害が多発する昨今欠かせない保険です)
  • 光熱費 (ローンが終わっても続く、支払わなくてはいけない毎月の固定費)

でした。

今回は支払わないと止められてしまう光熱費に関して住宅の価格差の謎をひも解いていきたいと思います。

 

住宅の価格の差は何が違うの?見極めるための基準は?第2章

前回お伝えしたように、住宅の価格に大きく影響する基準【 住宅性能表示制度 】があります。

その中の一つになっている【 省エネルギー性能 】についてみていきましょう。

省エネルギー性能は、断熱性能に大きく左右されます。

住宅の温かさ、涼しさ、光熱費を決定づける要素になっているんです。

実はこの省エネルギー基準は2020年に義務化がされる一つに決まっています。

2020年に国は住宅の省エネ基準の義務化をすると発表

そうなんです!経済大国の日本。まだ省エネ基準の義務化に踏み切っていなかったんです。こちらの方が驚きです。

世界各国の省エネ基準を見ると、いかに日本の住宅が後れを取っているかが一目瞭然です。

やっと重い腰を上げたということですね。

義務化されていないということをいいことに、寒い家ばかりが建てられて来たので日本の家は寒いのです。

 

この義務化に向け、各ハウスメーカーは高断熱住宅の開発に一斉に取り掛かっています。

でも義務化前なので、今購入する方は気を付けてください。そして購入する住宅は義務化されても基準を大幅に凌駕する性能の住宅を取得してください。

建売住宅の場合、そのほとんどが基準を全く考えていない、寒い暑い住宅になっている危険性があります。

それは建売住宅の特徴の一つに省エネ性を求める基準があまり求められていないからです。

後で記事にしますが、建売住宅はメーカーのビジネスモデルに過ぎず、立地と価格で勝負(販売)する住宅になっているからです。

 

本当の意味での安い家はコストパフォーマンスに優れた家のこと

見積もり価格に隠れている住宅性能の一つに断熱性能という基準があります。

断熱性能は良ければ良いほど、光熱費が抑えられることにつながります。

今商談をしているあなたの手元に、断熱性能の数値は記載されていますか。もしくは、聞かされていますか?

冬は寒くて、夏は暑い、ヒートショックや熱中症になっても構わない!もしくはなりそうもない!

という方であればここから読み進めていかなくても大丈夫です。体が丈夫な方とお見受けします。

省エネルギー基準をご紹介

家の断熱性能は一目でわかるように数値化されています。その数値をUA値といいます。

UA値=断熱性能  UA値は少し前まではQ値という単位での表記でした。

断熱性能はUA値(Q値)が【 0 】に近ければ近いほど、高断熱住宅となり省エネ効果が高まります。

今現在の基準と過去・未来の基準を見てみましょう。

 

省エネルギー基準

基準単位 地域区分
平成4年基準相当 Ua値 0.54 0.54 1.04 1.25 1.54 1.54 1.81
Q値 1.8 1.8 2.7 3.1 3.6 3.6 3.6
平成25年基準相当 Ua値 0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87
Q値 1.6 1.6 1.9 2.4 2.7 2.7 2.7
ZEH基準 Ua値  0.4 0.5   0.6
HEAT20 G1 最終 Ua値 0.34 0.34 0.38 0.46 0.48 0.56 0.56  ー
Q値 1.3 1.3 1.4 1.6 1.6 1.9 1.9
HEAT20 G2 最終 Ua値 0.28 0.28 0.28 0.34 0.34 0.46 0.46
Q値 1.15 1.15 1.15 1.3 1.3 1.6 1.6
地域 旭川 札幌 盛岡 仙台 つくば 東京 鹿児島 沖縄

ちょっと見づらくなってしまっているかもしれません。

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今現在の基準は平成25年基準になっています。

  • 2020年にはこの基準が義務化されます
  • 2030年にはZEH基準を上回る住宅が半数以上になるように
  • それ以降はさらに性能の強化をはかっていきます

関東地方に建築を検討するならば、最低基準はUA値=0.87という見方になります。

あくまで最低基準です。これをクリアしたからと言って、暖かくも涼しくも、電気代が安くもそんなにかわりません。

まだまだ、基準が甘いのです。

なぜこのような甘い基準になってしまっているのかと言えば!

  • 施工技術が追い付いていない
  • 基準を上げすぎるとコストが上がる
  • コストが上がると、住宅価格が上がる
  • 消費者が購入しずらくなる
  • 売れない
  • ハウスメーカー倒産

このようになってしまうと、経済に悪影響が出てしまいますね。

 

注意したい点が一つ。

今まで高断熱住宅を取り扱っていなかったハウスメーカーが、時代は省エネ!高断熱住宅の時代ですよ!

と言ってきたときです。

熟成していない施工技術を現場でお試しされることになりかねないので注意したいところです。

ハウスメーカーが変わっても、技術者になる職人は下請けがほとんどですから、マニュアルを見ながら施工するようになります。

なぜなら、下請けですから研修期間などの賃金の発生がない時間があると、生活に直結するからです。

少し道がそれましたが、

省エネルギー基準が義務化され暖かく、夏は涼しくできる、そして光熱費が掛かりにくい住宅が手に入る可能性が高くなるということが分かりました。

 

省エネルギー基準のUA値の違いで光熱費はどう変わるのか?

関東地方での住宅建築をした場合の例を見てみましょう。

上記省エネルギー基準でのUA値は=0.87!

これが低くなればなるほど光熱費が掛かりにくいことになるので、

  • ZEH基準住宅の0.6
  • HEAT20G1レベル住宅の0.48
  • 最終的な目標値G2レベル住宅の0.34

と順に光熱費が掛かりにくい住宅になることがわかります。

省エネ性能に昔から着目してきた、一条工務店の住宅【 i-シリーズⅡ 】

  • i-cube(アイキューブ)
  • i-smart(アイスマート)

これらのUA値は公式ホームページ上でUA値=0.28というレベルになっています。

UA値(Q値)は間取りや採用する窓の大きさ(開口部)に左右されますので実測値は変わります。

今回の記事では、住宅の価格の違いは何なのか?というお題で来ていますので、それに照らし合わせたいと思います。

  • 省エネ基準レベル住宅(UA値=0.87)の光熱費が15,000円/月とします。
  • 省エネ住宅ハウスメーカーNo.1 (UA値=0.28)の光熱費が7,000円/月とします。

UA値が約3倍の開きがありますが、そのまま3倍にはなりません。以前のQ値の場合は単純に比例するといわれてきました。

光熱費差額が、96,000円/年

最長ローン35年で計算すると、差額が3,360,000円

 

下記記事はハウスメーカーランキング 断熱性能Q値UA値・気密性能C値比較!をしています。

断熱性能ランキングからみえる省エネルギー性能【ハウスメーカー別】

住宅の価格の違いを見極めるの総まとめ

以上のことから、値段に直結する高断熱住宅は値段は高いが、コストパフォーマンスが高くなることが分かります。

 

住宅の価格は、家の性能でほぼ決まります。

住宅価格を大きく変える住宅性能は大きく3つ

  • 耐火性能
  • 耐震性能
  • 省エネ性能

今回の例をライフタイムコストでまとめてみます。35年間で試算

3000万円の非耐火構造・耐震等級1(基準法レベル)・UA値(省エネ基準レベル) 

火災保険 : 1,231,650円

地震保険 : 2,346,529円

光熱費  : 6,300,000円

合計   : 9,878,179円 (住宅の価格と合わせると:39,878,179円

3300万円の 耐火構造・耐震等級3(基準法最高級)・UA値(ハウスメーカーNo.1)

火災保険 :   549,780円

地震保険 :   693,866円

光熱費  : 2,940,000円

合計   : 4,183,646円 (住宅の価格と合わせると:37,183,646円

住宅価格何が違うの?!高い家と安い家の見極めポイントを2回に分けて解説!【保存版1】

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