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高気密・高断熱住宅の代名詞ともいえる「一条工務店の家」には、断熱性能に欠かすことのできない「樹脂窓」が15年程度前から採用されています。

これは2019年の今現在でも、樹脂窓のシェアが約20%に過ぎない日本からすると、とても早い段階で樹脂窓を取り入れてきていることが分かります。

日本の住宅にはアルミサッシが多く採用されてきた過去があり、その背景には「樹脂(プラスチック)」は大丈夫なの?

という、「不安」も少なからずありました。

 

家という長く安心して住むための一つの設備として、樹脂でできた窓は本当に大丈夫なのでしょうか?

 

一条工務店が提供しているオリジナル樹脂サッシは劣化するの?

樹脂サッシは劣化するのか?

結果からお伝えすると「劣化します」が正解でしょう。

 

製品として過酷な環境に置かれる窓は、アルミサッシであっても劣化は避けられません。

そういった意味では、どんなものでも劣化はつきものです。

 

そう考えると、どのくらいの耐久性(寿命)があるのか?

が問題になってきます。

 

数年で交換となってしまうようであれば、住宅の窓としての性能を担保できていないといわれても仕方がありません。

樹脂サッシの耐久性(寿命)はどのくらい

一条工務店が採用している樹脂サッシは、オリジナル商品ではありますが、その技術は「エクセルシャノン」という、樹脂サッシのパイオニアである専業メーカーから技術提供されています。

 

窓のメーカーとしてあまり聞きなれない会社名かもしれませんが、樹脂サッシといえば「シャノンウィンドウ」というくらい、業界では有名です。

とはいえ、窓のメーカーとして販路を持っていることから「YKKAPのAPWシリーズ 」や「LIXILのエルスターシリーズ」などが一般には知られています。

 

一条工務店が樹脂サッシを採用する当時、アルミサッシをメインに扱っていたメーカーでは、樹脂サッシについての知識が少なかったことが考えられますので、樹脂サッシ専業メーカーである「エクセルシャノン」に話を持ち掛けたのは当たりまえといえば当たり前。

 

では、気になる耐久性や劣化はどの程度なのでしょうか。

 

YKKAPによると、樹脂サッシはドイツで生まれ50年以上も前から存在している様子です。

日本でもYKKAPが1982年から「プラマード」という商品を発売しているので、2022年現在で39年経過していることが分かります。

また、エクセルシャノンに至っては、1976年からとなるので46年が経過していることとなります。

 

樹脂サッシ工業会では、日本での普及開始を1975年と言っているので歴史は結構古いこともわかります。

また、Q&Aでは下記のように答えています。

 

1. 耐久性

塩ビ樹脂そのものは50年以上の長寿命ですが、実際のサッシではその使われ方や環境が影響します。樹脂サッシは1975年の販売開始以来、約40年経過しましたが、この間問題なく機能を維持しています。

2. 耐熱性

真夏の直射日光を受けたときの室外側の表面温度は60℃以上、密閉された二重窓構造の空気層では80℃に達しますが、その形状、機能は30年間保持されています。

引用:樹脂サッシ工業会Q&Aより

5年が経過した我が家の樹脂サッシの耐久性や劣化度合は?

樹脂サッシー一条工務店
一条工務店の樹脂サッシ

一条工務店のi-smartに住んで丸5年が経過しました。

採用したのは、「アーバングレー」という一見するとアルミサッシ?と思う色合いです。

直射日光が当たる東西南に面する窓を見てみると、新築当時と何ら変化は見られません。

 

懸念していた「色落ち」は一切見られず、触った感じも問題ありません。

 

新築当時から気になっていた箇所としては、サッシのコーナー部となる接合したところです。

金属でも接合するときに、溶接という方法をとると思いますが、樹脂サッシも溶かして接合した後があります。

 

あるブログでは、接合部が離れてしまったというような報告がありましたが、我が家は5年経った今のところ問題はない様子です。

「経年劣化?」交換が必要?と感じた樹脂サッシ部材とは

樹脂サッシ全体ではまったく問題がありませんでしたが、ある部分の劣化が見られました。

それは「取っ手」です。

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サッシ枠とは、違う素材で構成されている部分ですが、樹脂は樹脂です。

南側に面した窓の開け閉めに必須な「取っ手」は、外壁の劣化によくみられる「チョーキング現象」が表れていました。

ドアの開け閉めをする際に、指が白く汚れる不快を感じる部分です。

サッシ部は、劣化防止剤が入っているのか問題なく見えます。

 

 

チョーキング現象とは

チョーキング(Chalking)とは日本語では白亜化(はくあか)とも言い、主に塗装表面が暴露状態の際に紫外線・熱・水分・風等により塗装面の表層樹脂が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョーク(白墨)のような粉状になって現れる現象や状態をいう。

日本語では物の表面が汚れていないのに微細な汚れがあるように見えるとき「粉が吹く」と表現し、チョーキングに相当することが多い。

引用:Wikipediaより

言葉で説明するのは難しいので、写真でお見せします。

当時の取っ手の色は忘れてしまいましたが、新しく届いた取っ手の色とは明らかに違いが分かります。

このような事例が多くあったのか、もしくは製品として向上した結果なのかはわかりませんが、一条工務店側で無償提供していただきました。

紫外線が当たる場所であるので、仕方がない部分かもしれません。

ただ、サッシ枠本体に関しては、現在劣化を感じることがないので、経過を観察していきたいと思います。

 

劣化した交換部品はアフターサービスで取り寄せ

劣化してしまった、窓の取っ手は交換が効く部材となっています。

マイナスドライバーなどで、サッシ枠と取っ手の間を持ち上げて外すことが可能です。

 

一条工務店アプリのアフターメンテナンス依頼から「チョーキング現象」が起きている旨連絡をすると、すぐに交換部品が送られてきました。

送られてきたというより、自分で交換するので送ってほしいとしました。

気になる料金は「無料!」

一条工務店でアフター依頼をして料金を取られたことは今まで一度もありませんが、完全無償を保証するものでもありませんので、確認してくださいね。

 

届いた取っ手がこちら!

6カ所の交換とお伝えしていましたが、届いたのは10個!

室内で撮影しているので、多少色の違いがありますが、逆にサッシ色に近いものが届いたかもしれません。

 

まとめ

日本全国2012年時点での樹脂サッシシェアは、約7%と低い状態でしたが、2019年現在では約20%までシェアを伸ばしています。

徐々に増えている要因としては、住宅の高断熱化を国が促進するため「ZEH住宅」を推し進めていることが挙げられます。

また、ハウスメーカー同士の競合で一条工務店の標準サッシがトリプルガラスの樹脂サッシという事もあり、他ハウスメーカーも採用をせざるを得なくなっている現状もあるのでしょう。

普及が進めば、高価な樹脂サッシも手の届く範囲に収まってくるはずですので、快適な住宅を手に入れることができるようになりますね。

 

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