一条工務店の家に魅力を感じている人の多くに、床暖房が上がると思います。
しかし、世間一般では、暖房器具としての常識にまでは至っていないのが正直なところ。
そんな床暖房ですが、
「低温やけどなどはしないの?」
という質問を多く見かけます。
寒い冬に、快適な住空間をもたらしてくれる「床暖房」ですが、「低温やけど」についてはどうなんでしょう。
言葉の話せない、赤ちゃんがいる家庭では心配になる疑問の一つでしょう。
今回は、床暖房による低温やけどの危険性と対策について紹介していきます。
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床暖房による低温やけどの危険性は極めて低い
小さな赤ちゃんを持っている人からすると、常に寝ているから心配になるよね。
そうだよね、国民生活センターには毎年「子供がやけどをした」という報告が後を絶たないみたいだから、興味あるね。
家庭内で起こりやすい子供の怪我に「やけど」がランクインされています。
しかし、その多くは家事の合間にやかんやポット、ケトルなどのお湯を浴びてしまったとか、食事中のお味噌汁やスープなどをこぼしてしまったというものが多いのが現状です。
しかし、暖房器具の誤った使い方で、「低温やけど」をしたという報告も、国民生活センターには上がってきています。
今回のお題になっている「床暖房」は、暖房器具の一つになりますが、低温やけどの危険性としては極めて低い部類になると思います。
低温やけどとは?
「低温やけど」になる温度と時間の目安が、国民生活センターや消費者庁ニュースリリースなどで発表されていますが、その内容を見てみましょう。
やけどは熱による皮膚・皮下組織の損傷であり、熱源の温度と接触時間の積に相関して損傷が生じます。短時間の接触ではやけどを生じない温度であっても、長い接触時間と圧迫による局所循環障害が加わった状態ではやけどが起こり得ます。特に体温以上60℃以下の熱源によっておこるやけどを「低温やけど」と言います。
引用:http://www.doyaku.or.jp/guidance/data/H25-4.pdfより
低温やけどになる温度と時間
低温やけどになるのは、体温以上60℃以下の熱源になるってことね。
「低温やけど」は、体温よりやや高いがそれほど熱いとは感じないモノに、皮膚の同じ部位が長時間触れていて「やけど」になってしまうもの。(定義)
低温やけどの特徴は、痛みなどの自覚症状を伴わない場合が多いらしく、気づいた時には重症だったということもあります。
皮膚の表面温度と「低温やけど」になるまでの時間
- 42℃では約6時間
- 44℃では約3時間~4時間
- 46℃では30分~1時間
- 50℃では2分~3分
主な暖房器具の表面温度
- 湯たんぽ(55~70℃のお湯を入れた場合):45℃
- 電気アンカ 40℃前後
- 携帯カイロ 50~60℃
- こたつ(熱源直下) 60℃
- ストーブ(距離15㎝) 57℃
- ストーブ(距離20㎝) 45.5℃
一条工務店の床暖房の表面温度。赤ちゃんは大丈夫?
やけどって聞くと、熱湯を浴びてしまったときくらいしか認識していないけど、身近な暖房器具でも低温やけどの危険性があるんだね。
一条工務店の床暖房は、たしか30℃前後の温水が循環しているんだったよね。
設定温度は個人で変えることができるから、一概には言えないけどね。
一条工務店が提供している全館床暖房システムでは、一番高い設定温度が50℃。
この温度を設定した場合、部屋を循環して戻ってきた温水の温度が50℃になるように設計されているんです。
しかし、循環水の温度ということであって、床表面の温度ではないんです。
一条工務店の床暖房用フローリング(タタミ)は、12㎜厚確保しているのでその間に放熱され、50℃にはなりません。
50℃に設定することなんてあるの?
もし、設定するとすれば、冬のシーズン半ばの極寒の時期に家を一気に暖めるため、50℃設定をするくらいで、そのほかは、30℃前後に設定する人がほとんどでしょう。
実際に、我が家の床暖房は、いったん家自体が温まれば、27℃~28℃設定で、床の表面温度は23℃~24℃程度。
温度のばらつきは、計測する床の場所の違いで、配管が集中しているところは温度が高くなることから多少のブレが生じます。
つまり、「低温やけど」の定義になる「体温よりやや高い温度」に該当しないことが分かります。
一条工務店の床暖房でも100%安全とは言い切れない理由
大丈夫なのかなとは思うけど、赤ちゃんみたいに言葉を発せない子供を直接寝かすのは心配があるかも。
一条工務店の床暖房は、表面温度が低く安全性が高いわけですが、長時間身体の一部が接触していればその部分の温度が上昇することになります。
これを「閉塞温度」と言います。
閉塞温度は、主に電気カーペットや電気式床暖房などで起こりやすく、温水が循環している床暖房は危険性が低くなります。
とはいえ、多少なりとも身体が接触している箇所は温度が高くなることから、不快感を覚えることもあるでしょう。
温水式床暖房でもやけどが心配な場合の対処法
安全なのは分かったけど、最悪の場合を避ける方法はあるの?
一条工務店の床暖房は、ゾーン分けすることができるから、打ち合わせ段階で細かくしておくことをおすすめするよ。
全館床暖房とはいえ、ゾーン分けがされています。(打ち合わせ時に検討)
例えば一階にリビングダイニングキッチンと和室があれば、2系統にゾーン分けすることで、赤ちゃんが寝るであろう場所の床暖房の設定温度を下げておくことができます。もちろん完全に切ってしまうことも可能です。
和室は20℃設定で、リビングは24℃設定とか
和室のスイッチを切るとか。
設定温度を各部屋で変えると、多少寒さを感じることがあります。
そんな場合は、赤ちゃんを寝かす布団の下に「断熱材」をはさむことで熱を断つことができます。ホームセンターに行くと、タタミ1帖分の発砲系断熱材が1,000円程度で販売されています。
デザインにこだわりたい場合は、半畳タタミを敷くのも一つです。
なんといっても、ベビーベッドを使うのが一番安心だよね。
まとめ
一条工務店で採用している、温水循環式の床暖房では、設定温度を高くしない(人が快適と感じる温度設定)ようにすれば、低温やけどを負うリスクはかなり低くなります。
しかし、どうしても心配な場合は、赤ちゃんの肌を直に触れさせないことです。
床暖房は、温風が出る電気ヒーター、石油ストーブ、電気カーペット、こたつなどに比べれば、やけどの心配は格段に減る暖房器具です。
お子さんが大きくなり、一人でお留守番したり、学校から帰ってきて一人でいるときなども、火を使わない、やけどの心配が少ない床暖房は重宝すること間違いなしです。
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