アイキューブとアイスマートを比較検討する方は多くいるとおもいますが、アイキューブとセゾンAタイプを比較する人は少なく感じます。
じつは、アイキューブの内装はセゾンAタイプと全くと言っていいほど同じ設備になり、そのため価格帯が近くなっているんです。
そのため、一条工務店でアイキューブに惹かれる方は、同じ一条工務店のセゾンAタイプの夢の家仕様も候補にあがってくるのではないでしょうか?
打ち合わせを進めていくと、違いが理解できるようになってくると思いますが、他社との比較段階ではどんな違いがあるのか?わからないことだらけかと思います。
そのような疑問に今回の記事ではお答えしていきます。
アイキューブとセゾンAタイプの比較表だよ。
アイキューブ シリーズⅡ(Ⅰ)※¹ | セゾンAタイプ 夢の家Ⅳ | |
工法 | ツーバイシックス工法 | 在来工法 |
工期 | 早い | 遅い |
断熱工法 | 外内W断熱工法 | 内断熱工法 |
断熱材 | 硬質ウレタンフォーム(EPS)※¹ | EPS |
断熱性能(Q値) | 0.51(0.61)※¹ | 0.98 |
気密性能(C値) | 0.59 | 0.61 |
外壁仕様 | タイル貼り | 吹き付け |
天井高 | 240㎝(OP:1階260㎝) | 265㎝(2階250㎝) |
ハニカムシェード | 標準 | オプション |
床暖房 | 全館標準 | オプション |
エコキュート | 標準 | キャンペーンサービス※² |
免震工法 | 現時点採用不可 | 地盤状況により採用可 |
坪単価 | 高い(標準仕様) | 低い(標準仕様) |
※¹ アイキューブには、シリーズⅠとⅡが存在します。違いは断熱材で、ⅠはEPS仕様、Ⅱは硬質ウレタンフォーム仕様となります。坪単価は、シリーズⅠのほうが1万円安く設定されています。
※² キャンペーンサービスはいつ終了するか不明です
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アイキューブとセゾンAの決定的な違い【工法】
一条工務店で提供している工法は主に2つあって、選択するタイプによって決まっているんだ。
根本的にアイキューブとセゾンAタイプは工法が違います。
では、まず工法について紹介していきます。
ツーバイシックス工法と在来工法
- アイキューブ=ツーバイシックス工法(2×6)(外内ダブル断熱構法)
- セゾンAタイプ=在来工法(+パネル)(夢の家 I‐HEAD構法)
アイキューブはツーバイシックス工法を採用しており、アイスマートと同じ工法です。
対して、
セゾンAタイプは、在来工法を基本として、外壁に構造用合板をプラスしたモノコック仕様です。
いろんな呼び方をして、こんがらがっちゃうけど、写真で見ると
夢の家 I‐HEAD構法は、在来工法でセゾンAタイプもそれに当てはまるのね。
そして、ツーバイシックス工法は、アイキューブか、アイスマートの2つしかないんだ。
※分譲建売のアイパレット(i-paletto:ツーバイフォー)は除外しています。
アイキューブの工法(ツーバイシックス)
ツーバイシックスは、ツーバイフォーよりも骨太な構造材を使用した工法のことです。
木材の厚みが
- 38㎜×89㎜がツーバイフォー
- 38㎜×140㎜がツーバイシックス
アイキューブが採用しているのは、ツーバイシックス材。
骨太なツーバイシック材を使うことで、耐震性が上がるといわれています。
ただ、太さの違いが1.6倍あるからと言って、耐震強度はそこまで上がりません。その強度差は4%という試算がなされています。(by住友不動産)
また、在来工法とツーバイフォーの耐震強度を比較すると、約2割耐震性能が高いとしています。
ツーバイシックス工法へシフトしているハウスメーカーが増えていることからも、耐震性能が優れていることが分かります。(坪単価はアップしていると思いますが・・・)
セゾンAタイプの工法(木造軸組み)
在来工法は、昔からある日本の伝統的な工法です。
使われる木材は一般的に、
- 3.5寸角材(約10.5㎝)
- 4寸角材(約12㎝角)
セゾンAタイプが採用しているのは、4寸角材。
ツーバイ材と同じく、骨太な角材を使用することで耐震性の向上が図られます。
ただ、一般的には、ツーバイフォーよりも耐震性能が落ちるといわれています。
その欠点を補うべく、セゾンA夢の家Ⅳでは、外壁面に構造用合板を採用し、1階と2階の間にある合板も32㎜と別格の厚みを持たせた工法としています。
そのため、ツーバイフォーよりも耐震性能を格段に上げることに成功しているといえます。
工期の比較
上記で工法の違いを紹介しましたが、工法の違いで【工期】も変わってきます。
一条工務店の家は、海外協力工場(HRD)で製造されていることは有名になってきていますが、その工場でどこまで製造してくるか?で工期も変わってきます。
ツーバイシックス工法のアイキューブ(アイスマート)は、外壁面のほぼすべてを工場で製造してきています。
どこまで作っているかというと、
壁の中の断熱材や窓、接続部以外の外壁タイルに至るまでを工場生産してきています。
その点、セゾンタイプの在来工法は、現場で軸となる柱を建てることからスタートするため、初期のスピードが格段に違います。
結果、建て始めてから完工までの期間が、約1か月程度変わります。
断熱工法の比較
工法の違いで、角材のサイズが違ったけど、その厚みが断熱材の厚みに関係するんだ。
工法の違いで、使用する材料の厚みも変わってきます。
また断熱材も変えてきています。
使用断熱材の厚みの比較
アイキューブが採用している、ツーバイシックス材は、その厚みが140㎜存在します。
つまり、断熱材が最大140㎜充填することが可能となります。
代わって、セゾンAタイプが採用しているのは、4寸角材その厚みは120㎝。
もうお分かりだと思いますが、20㎝の差が生まれています。
さらに、アイキューブでは外張り断熱(50㎜)も追加していることから、総合計で190㎜という断熱材の厚みを確保することが可能になっています。
アイキューブ | セゾンAタイプ | |
断熱材厚み | 140㎜+50㎜ | 120㎜ |
仕様 | 外内W断熱 | 内断熱 |
使用断熱材の比較
断熱材の厚みの違いのほか、使用している断熱材が変わります。
- アイキューブが採用しているのは、硬質ウレタンフォームもしくは、EPS
- セゾンAタイプが採用しているのは、EPS
アイキューブ | セゾンAタイプ | |
断熱材 | 硬質ウレタンフォーム
(EPS)※ |
EPS |
※ アイキューブの(EPS)は、坪1万円のダウングレード仕様となります。
断熱性能で言うと、EPSよりも硬質ウレタンフォームのほうが性能が高い素材となります。
充填できる厚みの違いのほか、高性能断熱材が入ることで、アイキューブのほうが、性能を高くすることに成功しています。
性能の違いは、下記で紹介します。
断熱性能・気密性能の比較
アイキューブとセゾンAタイプの断熱材が入る厚み、使用される断熱材の性能の違いが判りましたが、家全体としての性能を数値で表すと下記のようになります。
アイキューブ | セゾンAタイプ | |
断熱性能Q値 | 0.51(0.61)※¹ | 0.98 |
気密性能C値 | 0.59 | 0.61 |
※¹ アイキューブ シリーズⅠの断熱性能(EPS)
どちらの仕様でも、ハウスメーカーの断熱性能はトップクラスを誇ります。
各ハウスメーカーの断熱性能ランキングは、下記おすすめ参考記事よりご覧いただけます。
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外壁材比較
外壁材標準仕様の違いは、タイル貼り仕様なのか?吹き付け仕様なのか?の差があります。
- アイキューブは、タイル貼り
- セゾンAタイプは、吹き付け
見た目の高級感を得るなら、タイル貼りを選択したいところですが、セゾンAタイプでは選択ができません。
そして、アイキューブにはオプションで選択が可能になる「ハイドロテクトタイル」を選べます。
外壁のメンテナンス性を考えた時に、アイキューブを選択する理由の一つに「ハイドロテクトタイル」が挙げられます。
ハイドロテクトタイルは、TOTOの光触媒技術を採用した、高性能タイルです。
その技術は、世界にも評価されるほどのもので、住宅の外壁としても、目地(シーリング部)以外のメンテナンスが必要ないというくらい優れものです。
セゾンAタイプの標準仕様である「吹き付け」は、経年劣化が起き長く住むうえでメンテナンスは欠かせません。
※セゾンタイプでは、シナジオ‐i という高耐久吹き付け材を選べるかもしれません。
天井高比較
アイキューブとセゾンAタイプでは、天井高も変わります。
- アイキューブの天井高は240㎝
- セゾンAタイプの天井高は265㎝(2階は250㎝)
一般的なハウスメーカーの標準的な天井高が、240㎝ということから、アイキューブが特段低いということではなく、標準的な高さとなります。
逆に、セゾンAタイプが265㎝という高さを標準としているのが特殊な扱いでしょう。
内装は同じだから、天井が高いほうが良い時はセゾンを選ぶのもいいのかも。
アイキューブ発売当初は、240仕様しかなかったんだけど、今は260仕様がオプションで選べるようになったんだよね。
アイキューブはオプションで、260仕様(坪単価2万円アップ)も選べるようになっていますが、天井が高くなるのは1階のみです。
セゾンタイプの標準265㎝も、2階天井高は250㎝となるので注意が必要です。
標準仕様比較
内装に使用される設備は、一条工務店の言う、i-スタンダードシリーズ(設備)からの選択となります。
つまり、アイキューブでもセゾンAタイプでも、標準仕様のアイスタンダードシリーズから選択するので変わりありません。
- キッチン
- お風呂
- 洗面台
- トイレ
- 収納・・・など
キャンペーン利用などで、サービス品が付くと違いがでる場合があります。
セゾンタイプは全館床暖房がオプション
仕様はほぼ同じなのですが、全館床暖房だけは違います。
アイキューブには、標準仕様となり、セゾンAタイプではオプション扱いとなります。
全館床暖房の坪単価は、ヒートポンプタイプで2万円(税抜価格)となるので、
- 30坪で60万円
- 40坪で80万円・・・など
という価格の差が現れます。
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セゾンタイプはハニカムシェードがオプション
さらに、断熱性能を高めるアイテムとして「断熱ハニカムシェード」という商品があります。
このハニカムシェードはアイキューブとアイスマートに標準装備されており、セゾンタイプでは、オプション扱いとなります。
オプション価格は、窓のサイズによって変わるので、営業担当に確認することをおすすめします。
窓全部にハニカムシェードを採用すると、数十万円の費用となるでしょう。
一条工務店の窓は、それだけでも高性能サッシの名をほしいままにする性能ですが、ハニカムシェードを採用するとさらに断熱性能・遮熱性能が高まります。
一条工務店の防犯トリプル樹脂サッシの熱貫流率は0.8をマークしますが、断熱ハニカムシェードを併用すると、0.6という数値をたたき出します。
日本のサッシメーカーが出している最高級窓の性能を凌駕する性能です。
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まとめ
アイキューブとセゾンAタイプの違いを比較してきました。
アイキューブのほうが、標準採用されている仕様が良いため、坪単価も高い傾向にあります。
ただし、セゾンAタイプも床暖房やハニカムシェードを採用していくとその差は詰まっていくことになります。
どちらを選択しますか?
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