年々人気が高まっている「ふるさと納税」ですが、納税したお金は「寄附金」となります。

寄附金は、税金の控除対象となるため、ふるさと納税した金額から2,000円を引いた金額が、税金から控除される仕組みです。

 

【例】

20,000円ふるさと納税した場合、18,000円が税金から控除

20,000円―2,000円=18,000円

※以下では、この計算例をもとに話を進めていきます。

 

そして、寄附した自治体からはお礼に「返礼品」が送られてくるので、2,000円よりも高い返礼品であればお得に感じることになります。

基本的に返礼品は30%程度となるため、2万円のふるさと納税をすれば6,000円程度となります。

実質かかる負担2,000円よりも、返礼品の6,000円のほうが大きいのでお得度が増します。

 

では、税金から控除されるのは「いつどのように」戻ってくるのでしょうか?

これを知っていれば、本当に控除されるのか?を心配せずに済みます。

今回は、2つのパターンがあるのでそれぞれ紹介していきます。

 

  1. 確定申告の場合
  2. ワンストップ特例制度の場合

 

ふるさと納税の「確定申告」をする場合

気にいった自治体へ1月1日~12月31日に「ふるさと納税(寄附)」をしたら基本的には、翌年1月1日~3月15日に「確定申告」を行います。(還付申告の場合は、2月15日を待たずに申告が可能です)

 

上記で説明した例を参考に、確定申告を行うと、18,000円が控除対象となり、「所得税」と「住民税」から税金が2回にわたり控除されます。

確定申告で戻る「所得税」(還付)

1回目の税額控除は、確定申告をした日から、約1か月から1か月半後くらいに、所得税からの控除額が指定銀行口座に振り込まれることで「還付」されます。

この「還付」は、ふるさと納税をした年(1月1日~12月31日の間)に支払っている所得税から戻ってくる感覚です。

確定申告で減税される「住民税」

所得税は、支払い済みの税金から還付(戻る)されるわけですが、住民税はこれから支払う税金が減税されるようになるので、支払う予定の住民税が減ることになります。

 

住民税は、1月1日~12月31日の期間の収入により決定し、翌年の6月から翌々年の5月までで納税します。

つまり、ふるさと納税は税金(一部)の前払いをしているような感覚です。

 

前年に、ふるさと納税で収めている税金分が、翌年の6月から支払うはずの住民税から均等割りで1ヶ月ごとに引かれるようになります。

 

分かりやすく、ふるさと納税した住民税分が12,000円だったとします。

 

すると、翌6月の住民税から「マイナス1,000円」、翌7月の住民税から「マイナス1,000円」8月、9月、・・・と、12ヶ月にわたり差し引かれるので、手取り収入は増えるようになります。(前年に前払いをしたようなものだから)

所得税 控除額
確定申告後 -6,000円
住民税 控除額
6月 -1000円
7月 -1000円
8月 -1000円
9月 -1000円
10月 -1000円
11月 -1000円
12月 -1000円
1月 -1000円
2月 -1000円
3月 -1000円
4月 -1000円
5月 -1000円
合計 -18,000円

※税額控除が18,000円の時、所得税分が6,000円や住民税が1カ月1,000円になるということではありません。表では分かり安いように数字を合わせて説明していることをご理解ください。

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ふるさと納税の「ワンストップ特例制度」をする場合

次に、「確定申告」ではなく「ワンストップ特例制度」を利用した場合について紹介します。

確定申告は、会社勤めのサラリーマンには「???」な制度ですよね。

 

そんなために、普段「確定申告」を行わない方にストレスが無いようにしたのが「ワンストップ特例制度」です。

ワンストップ特例制度を利用すると、「確定申告」を行わずに済み、住民税からの一括控除となります。(所得税からの控除(還付)はありませんが、どちらで申請しても合計控除額に変わりはありません。)

ワンストップ特例制度で減税される「住民税」

つまり、ふるさと納税した分18,000円が丸々、住民税から差し引かれるようになるため、以下のようになります。

翌6月の住民税から「マイナス1,500円」、翌7月の住民税から「マイナス1,500円」8月、9月、・・・と、12ヶ月にわたり差し引かれるようになります。

住民税 控除額
6月 -1500円
7月 -1500円
8月 -1500円
9月 -1500円
10月 -1500円
11月 -1500円
12月 -1500円
1月 -1500円
2月 -1500円
3月 -1500円
4月 -1500円
5月 -1500円
合計 -18,000円

 

実際に、お金が口座に戻ってくるわけではないので、現実味が少ないかもしれませんが、給与としての手取りが増えるのはうれしいかもしれませんね。

住民税が控除されているかどうかを確認する方法

確定申告をした場合、ワンストップ特例制度を利用した場合の「住民税」から控除された分は、翌年5,6月ごろに送られてくる、「住民税決定通知書」で確認をすることができます。

会社員の場合は、自治体から勤務先に通知書が送られる場合がほとんどのため、給与明細とともに渡される様になるでしょう。

 

【確定申告をした場合】

ふるさと納税額―2,000円―所得税還付金額(振り込まれた額)=住民税が減税される額

となるはずですので、通知書で確認するようにしましょう。

 

【ワンストップ特例制度を利用した場合】

ふるさと納税額―2,000円=住民税が減税される額

となるので、こちらも確認しましょう。

 

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まとめ

どちらの方法を利用しても、控除額に変わりが出るものではありません。

確定申告でも、ワンストップ特例制度でもしっかりと申告、申請を行えば、控除を受けることができます。

まずは、自分のふるさと納税限度額を調べ、賢く返礼品をもらいましょう。

 

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